バスケットボール

【バスケ】第95回関東大学1部リーグ戦  対明大 運命の最終節はブザビスリーで決着 入れ替え戦出場権をかけた『血の法明戦』は壮絶な幕切れ 来季は再び2部に逆戻り『1部で勝てるチーム』を再建へ

第95回関東大学1部リーグ戦  対明治大
2019年11月10日(日)
@横浜国際プール

 

  ここまでわずか3勝で最下位に沈んでいる法大はわずかに残る入れ替え戦進出の可能性「明大に10点差以上で勝利+神奈川大勝利」に望みをかけ、最終節に臨んだ。
 試合は立ち上がりは完全に法大ペース。ディフェンスが機能し、明大の攻撃を食い止めながら徐々に流れを掴み、目安となる10点を超える16点差で前半を終える。しかし、ハーフタイム明けから歯車が狂い始め、遂には逆転を許してしまうというまさかの展開。残りわずかとなったところでオーバータイムの5分間で10点差をつけるという可能性にかけ、同点に持ち込もうとするも、明大選手が放った3Pシュートは無情にもリングに吸い込まれゲームセット。この瞬間、法大の来季2部降格が決定。目標であった1部残留は叶うことなく、今シーズンが幕を閉じた。
 この試合をもって4年生は引退。2部からスタートし、毎年残留することなく、降格、昇格を繰り返した波乱万丈な大学バスケにもピリオドが打たれた。

 
DSC 0364 R
気持ちのこもったプレーを見せた選手たち。もう一度チームを作り直し2年後に1部の舞台での躍進を誓った

試合結果

トータル試合結果

60
法政大学
18 1Q 11 63
明治大学
20 2Q 11
9 3Q 17
13 4Q 24

法政大学スターティングメンバー

選手名ポジション出身校得点リバウンドアシスト
#14 小野怜史(文2) SG 法政二 9 7 1
#34 濱田裕太郎(文3) SG 育英 6 2 1
#1 川島聖那(法2) SG 福大大濠 4 1 0
CAP#15米山滉人(営4) PF 湘南工科大附属 9 10 1
#24 鈴木悠介(法4) C 洛南 7 4 2

法政大学交代選手

選手名ポジション出身校得点リバウンドアシスト
#30水野幹太(営3) PG 福島南 12 4 4
#31戸井堅士朗(法3) C 法政二 0 0 0
#33 茨城博晃(法4) SF 京北 0 2 0
#51 金本一真(文2) SF 光泉 4 6 0

戦評

 前日の神大戦で敗れ、1部残留への道は完全に断たれたかに思われた法大だったが、他大学の結果を踏まえ最終節にわずかな可能性を残した法大。入れ替え戦への出場権を得るには第2試合の神大の勝利も必須条件だったものの、まずは勝利が大前提。1巡目で敗れている明大との『血の法明戦』に挑んだ。

 試合序盤は終始法大ペース。先制こそ許したものの、#34濱田裕太郎(文3)のスリーですぐさま反撃すると、#14小野怜史(文2)が明大ガード陣にフェイスガードで簡単にアタックを許さない。加えてゴール下も、#24鈴木悠介(法4)や#15米山滉人(営4)がしっかり支配。ポストプレーを軸に得点を重ねていく。4分台にはエース#30水野幹太(営3)を投入し、ビッグマンとの合わせも絡めながらコートを支配。7点の貯金を作り、第1Qを終えた。
 続く第2Qも法大ペース。#51金本一真(文2)の献身的な活躍で前日の試合でやられたリバウンドをしっかりケア。#24鈴木のホストプレーからのAND1に加え、#30水野、#15米山にもスリーが飛び出し、完全に押せ押せムードの法大はディフェンスもローテーションしながらチームとしてしっかり機能しており、明大を完全にシャットアウトし、16点のリードで後半に進む理想的な展開となった。
 今季の鬼門となっていた後半第3Qの入り、最初のシュートはお互い落ちてスタートしたものの先制は明大。激しいディフェンスから#15渡辺翔太のファストブレイクで流れは徐々に明大に傾き始める。リバウンドの要となっていた#15米山も満身創痍でベンチに下がるなど、明大の追い上げを食い止めきれない苦しい時間帯だったものの、#51のオフェンスリバウンドで何とかリードを保ち、最終Qへ。
 試合終盤にも関わらず強度の落ちない明大のディフェンスを前に攻めあぐねる法大だったが、#34濱田の攻守に渡る活躍で何とか流れを食い止めていた。しかし、残り7分となったところで明大の猛攻が始まる。#10須藤昂矢を中心とした明大の素早い攻撃で法大は完全に受け身になってしまい、攻撃でもターンオーバーを連発。遂には逆転を許してしまう。このままで終われない法大は、#30水野、#34濱田にボールを集めスリーで反撃を試みるも、追いつくのが精いっぱい。残り時間が1分を切ったところで、法大はわずかな可能性をオーバータイムの5分にかけるという選択をとって敢えて攻撃をやめ、最後のディフェンスへ。最後の力を振り絞り激しい守りを見せるも、明大#34富田一成の3Pシュートが無情にもブザーと共にゴールに吸い込まれ、試合終了。『血の法明戦』は壮絶な幕切れとなった。この瞬間、法大の今シーズンは終了。4年生の大学バスケも幕を閉じ、1部残留の目標も入れ替え戦にも進めないまま儚く散ってしまった。

 アクシデントの多かった今シーズン。エースガード中村太地(法4・現ハンナリーズ)の退部や主力として期待されていた千代虎央太(法3)の大けがなど1部で戦う戦力が十分に揃っていなかったのは事実だ。しかし、大敗した試合は数試合。#30水野を司令塔に多くの選手がタイムシェアしながら強豪相手にも接戦まで持ち込む試合も多くあった。来シーズン戦う2部は1部と比べるとやや力が落ちるかもしれないが、3学年が大学バスケの最高峰のリーグを経験しているということは大きな意味がある。再びこの舞台に舞い戻り、次こそは1部で『勝てる』チームとなるためORANGEは再び歩き始める。(湯浅駿)

選手コメント

佐藤俊二監督

ー今日の試合を振り返って
そもそも昨日の時点で終わったと思っていたところ、今日の試合に可能性を残して戦えたのはラッキーだっので結果を出したかったんですけど残念です。

ー10点差以上をつけなければならないという中、ゲームプランはどのように考えていましたか
ディフェンスからハードに当たって、イージーシュートを増やしていかないと点差はつかないなと。前半は機能していたんですけど、3ピリでグダッと来ちゃって勢いに乗られてしまったというところですね。40分間フルでやり続けることができないチーム状況だったかなと思います。

ー前半からハードなディフェンスで流れを掴みました。ビッグマンの選手たちも積極的に前に出てプレッシャーをかけていたと思います
相手のビッグマンもドリブルが上手いわけではないので、プレッシャーをかけながら時間をかけさせたいという意図がありました。

ーディフェンスからの流れでオフェンスも機能していました
練習でやっている事の中で強気に前を向いてアタックしていこうと、タイミングの中でシュートを打っていこうという事ですね。

ー昨日やられたリバウンドの部分は金本選手を中心にしっかりとチェック出来ていたと思います
金本はそういうところでかなり頑張ってくれているし、すごい助かっています。けがもあるので体力面も含め、後半は全員強度が落ちてくるんだけど、オフェンスリバウンドやルーズボールを泥臭く頑張れる選手がベンチメンバーでもう少し出てきてくれればいいなと思います。

ー前半終わって16点のリードがありました。後半のプランについては
前半の点差のことは考えないで、3ピリで決着をつけれるくらい力入れて行こうぜって言う話はしたんだけど、原因がわからないんだけど出だしが悪くなってしまったという感じです。

ーリーグ戦を通してゲームメイクの面で水野選手が不可欠な状態でした。他のガード陣にはどのような成長を求めますか
まずは1部で戦ったこと、体感したことは言葉では伝わらない部分があるから、当たり前の基準値の違いを突き詰めていかなきゃいけないなと。プラスでスキルの部分で、現状(水野)幹太がボールを持ってピックからというパターンじゃないとゲームが組み立てられないので、システムも含めて考えていこうと思います。

ー10点差が絶対条件の中、オーバータイムを狙うという選択を取りました。もしオーバータイムになっていたらどのような戦い方を考えていましたか
正直延長に持ち込むのが前提だったのでプランとかはないですね。みんな満身創痍だったので気持ちでやり切るしかないなというところですね。

ー今シーズン、1部に上がって3勝19敗の最下位で終えました。どのようなシーズンだったでしょうか
思ったより選手の伸びが少なかったというのが正直なところです。1周目の東海、白鴎と1桁点差で終えられたので意外といけるなという雰囲気はあったんですけど、スキルを含めて1部の選手にガツガツいくことに慣れていくはずがみんないっぱいいっぱいになってしまう試合が続いちゃったなと。結局は技術が無いから視野が狭くなったり、感情、体のコントロールが出来なくなってしまったんだと思います。僕は日本一になるとずっと言ってきて、1部で戦う中で選手たちも思ったより出来るという感覚はあったんだと思うけど、こっちとしては技術面を含めた伸びがあと一歩足りなかったなと思います。1部を知っている学年が来年は3学年いるので、またチームを立て直してやっていきたいです。

ー今シーズンは大量点差で負けるというより、10点差台、一桁差台で負けるという試合が多かったように思います。この10点を埋める努力は今後どのような部分でやっていきますか
40分間中何分間自分たちがやらなきゃいけないことを徹底できるかに尽きると思います。それがうちは20分、相手は30分出来ていたという差かなと思います。やっぱり日々の練習で厳しさや目指していることを明確にしてやっていかなきゃなと思います。

ーこの試合で最後となってしまった4年生へ一言お願いします
うちが1部から2部に落ちた時に入ってきてくれた子たちで、太地(中村・現ハンナリーズ)は辞めちゃったけど、素材はみんな一級品で、ようやく大学のトップで戦える選手たちが揃ったなと。でもチームマネジメントの部分で僕自身の至らなさで4年生の学年がうまくチームとして機能させてあげられなかったなという思いはあります。ただ個人としては個性がすごい強いから楽しいやつらでした(笑)。

ー来年はもう一度2部での戦いとなります。目標、意気込みをお願いします
今言えることは主力は間違なく残っているわけだから、全勝で1部にすぐ戻りたいなと思います。来年入ってくる子たちも余裕があれば使っていきながらやっていきたいですね。なんにせよ1部に上がらないと大学バスケのスタートラインに立っていないので、帰ってこられるように頑張ります。

米山滉人主将(営4)

―本日の試合を振り返って
負けちゃいけない試合で負けてしまったっていうのは多分、これまでの練習だったり今までの甘さが出たのかなと感じます。

―前半が良かっただけに後半の流れが惜しく感じました。要因は
一概には言えないですけど、いつも通り3ピリの頭にどうしてもミスが続いたりディフェンスの強度が緩くなってしまったりって所がどうしても原因だったんじゃないかと思います。

―チーム全体的にファウルが多かったです
今日はどうしても負けちゃいけない試合で、皆気持ちが出過ぎたのかなって所はあるんですけど、そこはやはり冷静になってプレーするってのは1部の中で戦うんだったら必要なことだったんじゃないかなという風に思います。

―足を痛めながらの最終Qでした
多分これが今までのシーズンだったら出てないなっていう感じだったんです。最後の最後でやっぱ、どうしても自分が抜けた時間帯が相手に流れを持っていかれるって展開が多かったので、少しでも無理をしなければいけないかなという感じで試合をやっていました。

―初の1部リーグを終えて
今まで自分たちが戦ってたレベルとは当たりもシュートも全然違うし、やっぱりそこが今まで経験していなかった分難しい部分でもあったし楽しい部分でもありました。

―印象に残っている場面は
ホームゲームで白鷗に勝ったときです。確実に自分たちより格上の相手を、多分あの時はすごい皆、いつも3ピリで抜けちゃうっていうのもなくずっとチームで戦えたって印象が強かったので、そこはチームが成長した場面だったなって思いました。

―4年生は本日で引退となります。今の心境は
一個上の代の人から受け継いだ1部っていうのを後輩たちに残せなかったのはすごく申し訳なく思うし、そこはキャプテンとして1年間活動してきた自分の責任って部分が大きいだろうなと感じています。

―本日は昨年度引退された先輩方がいらしていました。何かお声がけなどは
特に何も無いです(笑)。「頑張れよ」みたいな、それくらいです。

―今後もバスケットボールを続けていかれますか
はい。実業団で続けます。

―後輩の皆さんへメッセージを
とにかく2部に落ちたっていう事実は変えられないから、2部の中でも圧倒的な力見せて、相手に合わせることなくしっかり自分たちのやることやって全勝で1部に上がって欲しいです。

―ファンの皆さんへメッセージを
本当に自分たち、他のチームに無いような1部から3部を経験した代なので、3部に落ちた時もずっと応援してくれてたお陰でこうやって1部まで上がれたと思うので、本当にこの4年間応援ありがとうございました。感謝の気持ちで一杯です。

 

鈴木悠介(法4)

ー今日の試合を振り返って
昨日の結果で無いと思っていたチャンスがあったので10点差以上を目指してやったんですけど、前半は良い感じでできてて後半の出だしというところで相手の勢いを止めきれなかったのでそこが最後に繋がっちゃったかなという感じです。

ー大事な2連戦で連敗した原因は
最後あの点差なので気持ちの問題だったと思うので向こうは日頃の練習から自分たちよりも上回っていたのかなと思います。そういう展開になった時は気持ちの問題だと思うので練習が足りなかったなと思います。

ー初めて1部でのリーグ戦を戦ってみて
2部、3部とやってきて1部だとやっぱ体育館も違いますしプレーの質も違いました。後輩たちには来年も1部でプレーできるようにしたかったです。でもそれが叶わなかったんですけどもう一回1部でプレーすることが大事だと思うのでもう一回1部を目指してやってほしいです。

ーリーグ戦で印象に残った試合は
連敗が続いてた時の白鷗に勝ったことです。あれで2巡目は結構崩れない試合が多かったので、そこで変われたというか良い流れを作れた試合でした。

ー本日で引退となりますが心境は
自分はまだバスケを続けるので学生ではそんなに良い成績を残せなかったので、次に繋げるためにまた一からやり直して上の世界でも頑張っていきたいなと思います。

ーチームの後輩にむけて
1部っていう舞台で1年生も結構出ていたし、もう1回1部でやりたいと思うので日頃の練習から自分たちが今回足りなかったことがわかったと思うので、日頃の練習からもう1回話し合ってまた1部でプレーできるように頑張って欲しいです。

ーファンの皆様に向けてお願いします
2部3部だったり、1部に上がったり色々なシーズンを送ってきたと思うんですけど、応援してくれてた人たちがあったからこそ今年は1部でできたと思うのでとてもありがたいなと思っています。

 

 千代虎央太(法3)

ー今回のリーグ戦を終えて
けがで出れないことに申し訳なさがありましたが、ずっと応援として試合を観ていてみんなが凄く頑張っている姿に刺激を受けました。結果的には2部に落ちてしまいましたが、みんなが積極的なプレーをしていたことはよかったと思います。

ーけがの具合は
回復に向けて順調に進んでいます。このまま順調に行けば、来年の2月には競技復帰できると思います。

ーチームと個人の今後について
今の3年生はとても仲が良く、試合後には本気のチームを作っていこうと話し合っていました。個人としては、今年は怪我で試合に出ることができずチームに迷惑をかけたので来年はチームに恩を返したいと思っています。

ー今後のチームの目標は
1部昇格は絶対条件で、2部のリーグ、トーナメントともに優勝を目指します。

フォトギャラリー

  • DSC 0364 R気持ちのこもったプレーを見せた選手たち。もう一度チームを作り直し2年後に1部の舞台での躍進を誓った
  • IMG 4030 Rポストプレーで得点を重ねた#24鈴木。新たなステージでの活躍に大きな期待がかかる
  • DSC 0120 R#15米山と話し込む佐藤監督。『勝てるチーム』を作り、また1部の舞台に帰ってきてくれるだろう
  • DSC 0500 Rリーグ戦終盤に活躍の機会を得た#33茨城。高いポテンシャルで何でもこなす万能プレーヤーだった
  • IMG 4164 R最終年を2部で戦うことが決まった#30水野。『勝てるチーム』作りの根幹は間違いなくこの男だ
  • IMG 4122 R体格に優れた4年生が抜け、ビッグマンの中心となる#31戸井。1部で身につけた技術でゴール下を支配してくれるだろう
  • IMG 4003 Rチームに欠かせない選手としてリーグ戦を通じて活躍した#34濱田。要所のスリーで何度もチームのピンチを救ってきた
  • DSC 0073 R今季はけがでほぼシーズンを棒に振った#12千代(左から5番目)。この悔しさは来季の優勝という結果で晴らすしかない
 
 
 
 
 

最近の記事

 

スポーツ法政 最新号

1C68FCC1-2EEC-4638-A3AB-01B3B779FE6F

 

 

定期購読の申込み